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スター・ウォーズ ナイツ・オブ・ジ・オールド・リパブリック

ドリュー・カーピシン/BioWare/LucasArts / 2003 / ゲーム

読者が誤認するもの

人物›人物の誤認›複数を一人
人物›人物の属性›役割
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層複合
叙述N-人物の同一と別
媒体固有T-ゲーム/プレイヤー=主人公の誤認
効果E-プレイヤー=主人公E-語り手は自分の属性を知っている

⚠️ このページは作品の核心(真相)に触れます。未読・未視聴の場合はご注意ください。

仕掛けの要約【ネタバレ】

ゲームの最初に、プレイヤーは自分の主人公を作る。性別・顔・名前を決め、兵士・斥候・密輸業者の三つから経歴を選ぶ。主人公は、銀河共和国の軍艦に乗り組んだ新顔の一人として、敵の襲撃のさなかに目を覚ます。乗艦には、敵の艦隊を相手に戦局を支えてきた若いジェダイ、バスティラがいる。

物語の背景には、かつてジェダイから暗黒面に堕ち、銀河を戦火に巻き込んだシスの暗黒卿レヴァンがいる。レヴァンは弟子に裏切られて倒れ、物語の始まりの時点ではもう表舞台にいない。主人公は、ジェダイとなってレヴァンの弟子を止める旅に出る。

終盤、主人公こそがレヴァンだったと明かされる。倒れたレヴァンをジェダイが捕らえ、その記憶を消して、共和国の一兵士という新しい身分を与えていた。プレイヤーがゲームの最初に選んだ名前と経歴は、その偽の身分だったことになる。ジェダイの評議会とバスティラはこのことを知っていて、主人公とプレイヤーにだけ伏せていた。

騙しの技術

主人公を作る手順を、偽の身分の中に入れる。 ロールプレイングゲームで最初に主人公を作るのは、遊び方の約束事である。選んだ名前と経歴は、作中の出来事ではなく、プレイヤーが自分の分身に与えた設定として受け取られる。過去を持たない主人公から物語を始めるのは、この種のゲームではごく普通のことでもある。プレイヤーは、自分が作った人物に、自分の知らない過去があるとは考えない。真相は、その約束事の手順そのものを、作中の誰かが作った偽装に読み替える。

悪役を、主人公と結びつく形で描かない。 物語の背景で語られるレヴァンは、顔を仮面で覆い、男か女かの分かる語り方をされない。主人公の性別はプレイヤーが選ぶので、レヴァンに性別を与えると主人公との結びつきが漏れてしまう。作り手は、プレイヤーになる予定の人物として、レヴァンを一人の人物としてはあまり作り込まなかったと述べている。

作中の騙しを、そのまま主人公の自己像にする。 主人公は自分を共和国の一兵士だと信じており、その確信のまま話し、行動する。ジェダイの側は、主人公の幻視や力の目覚めを、力に恵まれた者の素質として説明する。主人公が抱く疑問は、そこで別の答えに回収される。

フェアプレイの担保

  • 主人公は物語の早い段階から、ジェダイとレヴァンの過去の場面の幻視を見る。その幻視をバスティラと共有していることも示される
  • 主人公は、ジェダイの修行をごく容易にこなす
  • 序盤の仲間の一人が、力は人の記憶を壊し、その人であることを消し去れる、と恐れる台詞を口にする
  • ある星の古い遺跡の装置が、レヴァンにしか応じないはずなのに主人公を受け入れ、人柄がレヴァンと合うかを試す、という指摘がある

暴露の場面では、これらの台詞と幻視が順に再生され、仮面を外したレヴァンの顔が、プレイヤーが作った主人公の顔として映される。真相を知って見直すと、序盤の台詞と幻視は、主人公の失われた過去を指していたものとして通る。

効き目

  • 驚かされるのは主人公だけでなく、主人公を作ったプレイヤーである。自分で選んだつもりの名前と経歴が、作中の誰かに与えられたものだったと分かり、遊び始めた最初の手順までが物語の中に取り込まれる
  • 主人公の正体が、物語の背景にいた最大の悪役と重なるので、それまでの旅の意味が一度に変わる。作り手は、プレイヤーにとって個人的で大きな意味を持つ反転を狙ったと述べている
  • 真相の後、主人公はジェダイとして生きるか、かつての自分に戻るかを選ぶ。反転がそのまま、遊び手の選択の問いになっている

弱点・破綻しやすい点

  • 誤った身分を作ったのは作中の人物である。 ジェダイが記憶を消して偽の身分を与え、主人公はそれを信じている。この部分だけ取れば、主人公とプレイヤーは同じ偽装を同じ経路で受け取っており、記憶を失った人物が作中の工作に騙される物語と変わらない。プレイヤーにだけ届いているのは、その偽装を主人公を作る手順として受け取らせた部分である
  • 真相は作中の人物の口から告げられる。 正体は宿敵の言葉と、取り戻された記憶の場面で明かされる。プレイヤーが手がかりから組み立てるより、作中で告げられる比重が大きい
  • 反転があまりに有名になった。 後の関連作や小説で、レヴァンは主人公の正体として広く語られており、後から遊ぶ受け手にはまず効かない
  • 主人公の性別と外見をプレイヤーが選ぶので、後の作品で正式な姿が一つに定められると、プレイヤーが作った主人公とのずれが生じる

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