類別叙述トリック集成

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忌館 ホラー作家の棲む家

三津田信三 / 2001

ネタバレ度:中
メタ
叙述N-語りの階層N-語り手の正体N-語り手の信頼性
媒体固有T-小説/記録という体裁T-小説/章題と目次
効果E-作品と現実は区別できるE-筆名は書き手の属性を示すE-語り手は正直
媒体小説

⚠️ このページは作品の核心(真相)に触れます。未読・未視聴の場合はご注意ください。

まだ読んでいない方へ。この下は真相に触れます。

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仕掛けの要約【ネタバレ】

語り手の名が、この本の著者名と同じである。

語り手は、ある新人賞に奇妙な原稿が投稿されていると友人から聞かされる。

その応募者の名は、語り手自身の名だった。

本人には身に覚えがない。

やがて語り手は洋館を見つけ、そこで怪奇小説を書き始める。

語り手が書いている小説と、語り手の現実とが、次第に混ざっていく。

読者は本を開いた時点で、表紙の著者名を見ている。

その名が作中に現れることで、 「これはどこまでが作り話なのか」という疑いが生じる。

騙しの技術

著者名を作中に持ち込む。

読者は本文を疑っても、表紙は疑わない。

表紙の名はこの本を書いた実在の人物を指すはずである。

その名が作中人物として現れた瞬間、 どちらの層の話なのかを決める基準が失われる。

入れ子を溶かす。

作中作は通常、枠が明示されている(ここからは作中の小説だ、と)。

この作品では、その枠が次第に曖昧になる。

語り手の現実の記述と、語り手が書いている小説の記述が、

区別しにくい形で並んでいく。

心当たりのない投稿から始める。

冒頭で「自分の名で、自分の知らない原稿が存在する」という状態を作る。

語り手の同一性そのものが、最初から揺らされている。

フェアプレイの担保

効き目

作品の外側の情報が、仕掛けの一部として動員されている

弱点・破綻しやすい点

読み返してみませんか。

仕掛けを知ってから読むと、同じ記述が別の意味で通ります。

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