類別叙述トリック集成

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カササギ殺人事件

アンソニー・ホロヴィッツ / 2016

ネタバレ度:致命
メタ
叙述N-語りの階層N-行為の偽装
媒体固有T-小説/記録という体裁T-小説/章題と目次
効果E-一冊の本に本文はひとつE-事件には外部の犯人がいる
媒体小説

⚠️ このページは作品の核心(真相)に触れます。未読・未視聴の場合はご注意ください。

まだ読んでいない方へ。この下は真相に触れます。

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仕掛けの要約【ネタバレ】

一冊の本の中に、二つの事件が入れ子で置かれている。

前半は、古き良き田舎の館を舞台にした探偵小説として進む。

読者はその謎解きに没入する。

後半で、それが作中で誰かが書いた小説の原稿だったことが明らかになる。

語り手は、その原稿を読んでいた編集者に切り替わる。

そして原稿には結末が欠けている。

読者は前半の事件の解決を読めないまま、外側の事件へ移される。

この欠落自体が、外側の事件の手がかりになっている。

さらに、内側の事件と外側の事件が同じ形をしている

どちらも「死の見え方が実際とは違う」という構造を共有しており、

内側を解くことが外側を解くことでもある

騙しの技術

前半を、完成した一つの作品として読ませる。

探偵小説としての型が完璧に守られているため、

読者はこれが本編であると疑わない。枠の存在に気づかない。

結末を物理的に欠落させる。

原稿の最後が無い——これは読者にとって不満として体験される。

だがその不満こそが、外側の事件が存在することの提示になっている。

「読めない」という体験そのものが情報になっている。

二つの事件を同じ形にする。

内側で使われた構造が、外側でも繰り返される。

読者は内側で一度その形を見ているため、外側でも同じ読み違いをする

題名と固有名に仕掛けを仕込む。

作中作のシリーズ題名の頭文字が、あるメッセージを綴っているとされる。

また登場人物の名に規則性が与えられている。

本文の外側にある要素が、作者の意図を運んでいる。

フェアプレイの担保

効き目

弱点・破綻しやすい点

読み返してみませんか。

仕掛けを知ってから読むと、同じ記述が別の意味で通ります。

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