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極限脱出 9時間9人9の扉

打越鋼太郎/チュンソフト / 2009 / ゲーム

読者が誤認するもの

人物›人物の隠匿›視点人物の隠匿/受け手自身が担う
時間›時系列の誤認›並行
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層メタ
叙述N-時間の並行N-語り手の正体
媒体固有T-ゲーム/機種の機能T-ゲーム/セーブとロードT-ゲーム/ルートと分岐T-ノベルゲーム/システムの嘘
効果E-読者は物語の外にいるE-プレイヤー=主人公

⚠️ このページは作品の核心(真相)に触れます。未読・未視聴の場合はご注意ください。

まだ読んでいない方へ。この下は真相に触れます。

先に作品にあたるなら、こちらから。

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仕掛けの要約【ネタバレ】

プレイヤー自身が、作中の仕組みの一部として組み込まれている作品。

作中では、離れた場所や時間にある意識が繋がりうるという仮説が語られる。

プレイヤーはそれを作中の設定として受け取る。

実際には、その役割を担っているのはプレイヤー自身である。

複数の周回で得た情報を、プレイヤーが次の周回へ持ち込む——

その行為が、作中では時を隔てた二つの意識が繋がる現象として起きている。

つまり周回・分岐・やり直しというゲームの手続きが、そのまま作中の現象の正体になっている。

真の結末に到達するには、前の周回で見たことを覚えている必要がある。

覚えているのはプレイヤーであって、作中の人物ではない。

加えて、携帯機の機能に依存した演出が用いられており、

移植版でもそのまま持ち込まれたために、その場面は本来の形で成立しないと指摘されている。

仕掛けが機種そのものに結びついている証拠といえる。

騙しの技術

ゲームの手続きを、作中の現象として二重化する。

周回してやり直すのは、プレイヤーにとって当たり前の操作である。

当たり前すぎて、それ自体が物語の内容だとは考えない。

仮説を作中で説明しておく。

意識が繋がるという理屈は作中で語られる。

プレイヤーはそれを登場人物の身に起きる話として聞き、

自分がその役を担っていることに気づかない。

前の周回の情報を、進行の条件にする。

特定の結末に到達するには、以前の周回で得た知識が要る。

知識を持っているのはプレイヤーだけであり、

その非対称性がそのまま仕掛けとして機能する。

機種固有の機能を、演出として使う。

その機種でしか成立しない提示のしかたが用いられている。

フェアプレイの担保

  • 意識が繋がるという仮説は作中で明示されており、後出しではない
  • 周回して情報を集める構造は、プレイヤーが最初から体験している
  • 真の結末への条件は理不尽ではあるが、作中の理屈と一致している

効き目

  • プレイヤーの行為そのものが物語の内容だったという反転。

小説では成立しない、ゲーム固有の仕掛け

  • 「周回するのが面倒」という体験上の負担が、そのまま作中の必然に変換される
  • 機種依存の演出により、その機種でしか完全な形にならないという強度を持つ

弱点・破綻しやすい点

  • 分岐条件が分かりにくいという批判が強い。到達できなければ仕掛けも届かない
  • 周回のたびに同じ手続きを繰り返す必要があり、負担が大きいという指摘が複数ある
  • 移植で仕掛けが目減りする。 機種の機能に依存した部分は作り替えが利かない
  • 未回収の要素が残るという指摘がある

読み返してみませんか。

仕掛けを知ってから読むと、同じ記述が別の意味で通ります。

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