類別叙述トリック集成

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フラクション

駕籠真太郎 / 2009 / マンガ

読者が誤認するもの

人物人物の誤認複数を一人
人物人物の属性身体的条件
体裁入れ子作中作
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メタ
叙述N-人物の同一と別
媒体固有T-マンガ/構図とアングルの嘘T-マンガ/吹き出しの主T-共通/語り手の信頼性
効果E-描かれたコマは客観的な記録E-作者は物語の外にいる

⚠️ このページは作品の核心(真相)に触れます。未読・未視聴の場合はご注意ください。

🔞 この項目が扱う作品は成人向けとして頒布されたものです。作品の入手・視聴は18歳以上に限られます。本ページは仕掛けの構造のみを扱い、性的な描写は含みません。

まだ読んでいない方へ。この下は真相に触れます。

先に作品にあたるなら、こちらから。

仕掛けの要約【ネタバレ】

「マンガで叙述トリックをやったらどうなるか」を主題そのものに据えた作品。

構成が二部に分かれている。一方は連続殺人の犯人の視点で進む事件のパート、

もう一方はマンガ家が「マンガによる叙述トリックは可能か」を編集者と検討するパート

後者では、マンガで叙述トリックを成立させる手段が作中で具体的に列挙される。

つまり種明かしのカタログを先に読者に見せる

そのうえで、読者はそのカタログを読んだにもかかわらず騙される。

手口を宣言してから使うという構造になっている。

騙しの技術

コマは客観的な記録ではない、という当たり前を突く。

本作は構図とカメラアングルを作者の意思で選び直すことで、

嘘を描かずに事実を誤読させる

同じ服の人物を、コマごとに別人に差し替える。

一人の人物として読まれていた登場人物が、複数の別人だった

服装を揃え、髪を揃えることで、コマをまたいでも同じ人物に見える

小説では書き分けざるを得ない差異が、絵では消せる。

受け手は「連続するコマの同じ姿は同じ人物だ」と読むため、疑いが立たない。

身体の条件を伏せる。

一人の人間だと読まれていた存在が、実際には複数だったという誤認が、

身体そのものを対象として起きる。

「一つの身体=一人」という前提が仕掛けの標的になっている。

死んでいたはずの人物が生きていた理由も、この条件から説明される。

メタ構造そのものが仕掛けの一部。

マンガ家が作中に登場し、叙述トリックを論じる。この「作品について語るパート」が

作品の外側にあるという読者の前提を利用して、語っている側の立ち位置を反転させる

フェアプレイの担保

効き目

マンガでは描かれているのに誤読させる。絵は嘘をつかないという前提の強さが、

そのまま仕掛けの威力になる

仕掛けが技巧の披露ではなく作品の存在理由になっている

弱点・破綻しやすい点

シリーズものや商業的な連載では使いにくい

読み返してみませんか。

仕掛けを知ってから読むと、同じ記述が別の意味で通ります。

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